セックスの始まりは愛情の確認から。
ドラマじゃないけれど、小説でも映画でもないけれど
親指の腹であなたの涙をぬぐってあげたくなるくらい優しくしたいときと、
押さえつけ、唾液でペニスを潤わせてから無理に挿入したくなるくらい、
乱暴にしたくなるときがある。
ぼくの手で大きく大きく広げられたあなたの脚。
かかとを持たれたあなたは、閉じることさえ出来ない。
恥ずかしがっているけれど、目が潤んでいるのはなぜですか?
嫌がっているけれど、じっと見ていると中心から溢れてくるのはなぜですか?
眼下にあなたの性器。
眼下にぼくの性器。
少しずつ近づいたその2つがやがて溶け合うように1つに…………。
ゆっくりと重なったぼくたちは、
激しく腰を動かして生まれる誰とでも得られるチープな摩擦の快感なんかより、
じっとずっと優しく抱き合いながら、数え切れないくらいキスをする方を選び、
セックスをスタートさせたのでした。