土砂降りの雨の中。
雨が降っています。
「東京地方は今夜夜半から明日の午前中にかけて、
1時間に……ミリを超える激しい雨が降るでしょう……………」
NHKの気象予報士がそう伝える中、
しとしと…ざぁざぁとした雨音が外から聞こえる中、
電気を消した部屋の中では、外から入ってくる薄っすらとした
明かりだけを頼りに、男女が交わりの始まりを………。
泥棒は雨の日に入りやすい。
視界も悪く、雨音で音が消されるから。
音や視界をさえぎり、人の気持ちをさほど他者へと向かわせない雨。
影がゆっくりとうごめき、わずかに鳴り響く、ねちょ…っとした粘膜の音。
普段よりもやや大きめの喘ぎ声も、今はさほど気にならない。
差し込まれた手が微妙にくねってうねる中、
髪の長い人物の影が、少し身体を反らせて口を開けた…。
漏れる声も今は雨に消されてしまい、届くのは目の前にいるもう一つの影の持ち主にだけ。
レースのカーテンから差し込む街の明かり…
遠くに見えるマンションの部屋の明かりが、
ほんのりと室内を照らす。
フローリングに座り込んだ両性の、なんとも乱れた服装は、
これからもっと乱れるのか、それとも一気にはだけるのか。
身体を反らしながらも、男の股間に手をやる女の子。
手の平を上に向け、指先を下に向け、
持ち上げるようにさするように、男の性器を撫で回す。
下着の上からでも心地良く……それはじんわりと下半身を甘くしていく…。
視界のあまり効かない中でお互いの唇を探り当て、
静かな室内でぴちょぴちょと音を漏らしながら、貪りあう。
口腔と下半身、両方でお互いをまさぐりながら、どんどんと性感は高まっていく……。
やがて裸になった男女がフローリングに横になり、
女の影が男に跨り、ゆっくりと腰を…上半身を…動かしていく。
男の胸に手をついて乳首をさすりながら、腰を前後に揺らして…